個人投資家の勝率は2割以下。8割が株で負ける7つの明確な理由とは?

2021年2月19日

最初に悲しい事実です。長い株式市場の歴史の中で、個人投資家の8割が負けるというデータが出ています。

中には個人投資家の勝率は5%で、95%が負けているという見方もあります。

これは、どこまでを個人投資家と見るか、どの期間を見るか?によっても変わりますが、概ね間違っていない数字であると言われています。

 

本当に個人投資家の8割以上が負けているの?

本当にそうなの?と疑問に思う人も多いと思います。

確かにアベノミクス相場やコロナショック後の金融相場では、株式市場にお金が大量に流入し、全体的に市場が右肩上がりだったので、中長期的に見れば順張り(上昇している銘柄に素直に乗る)の投資で利益を伸ばしやすい状況でした。

つまり、株初心者でも勝ちやすい時期だったという事です。

 

ですが、上げ相場は永遠に続くものではありません。

バブルが弾けるというレベルではなくても、下げ相場、下落局面になると素直な順張りは通用しなくなります。

 

一時的には買っているように思えても、様々な局面に対処できる投資家でない限り、株式市場の循環の中で、どこかで大きく負けて退場に追い込まれる事になります。

 

ですが、相場の循環の話だけではなく、もっと明確に個人投資家が勝てない理由があります。

 

個人投資家の8割以上が勝てない7つの理由

1:市場の8割を占める機関投資家との資金量が圧倒的に違う

1億円以上の資金を運用している個人投資家はごく一部です。

数百万円レベルの方も沢山いますが、株の初心者の多くは100万円以下の資金という人が非常に多いというのが現実です。

 

一方で機関投資家の資金量は圧倒的です。数百億、何千億、中には兆レベルを動かせる資金量を持っている機関投資家(ファンド)もあります。

1億円以上の資金を持つ個人投資家は大口の個人投資家と言われたりもしますが、機関投資家には太刀打ちできません。

 

そうなると100万円以下の資金で取引を行う個人投資家は、機関投資家や大口が生み出す荒波に飲まれるのみ・・という事になってしまうわけです。

 

2:AI・アルゴリズムのプログラム売買に負かされる

以下の記事でも触れましたが、機関投資家はほぼ全てAIアルゴリズムによるプログラム売買を行っています。

 

AIが予めプログラミングされた取引ルールに応じて、自動で売買するという事です。

しかも圧倒的な資金量で。

 

  • 好決算だ!!好材料が出たぞー!!とニュースを信じて飛び乗ったら、大陰線を叩いて大損させられた。
  • さっきまで良い調子で株価が上がっていたのに、飛び乗ったら滝のような勢いで下がって高値づかみで取り残された。
  • 先日まで上がっていた株が下がってきたので、値頃買いしたらずるずる下がって塩漬けになった。

 

株取引の初心者だけでなく、誰でもこういう失敗経験はあると思います。

 

「誰もができるシンプルな予測=個人投資家が群がる」という事を意味するので、そうなるとAIは逆の動きをして個人投資家を損させにかかります。

 

「個人投資家が損をする=機関投資家が儲かる」という図式のため、個人が手放して安くなった株を機関投資家が買い集め、値段を上げて設ける。

そういうパターンが日常的によく起こっています。

 

何の好材料も悪材料も無いのに、急に売り崩されるという理不尽なふるい落としもあったりします。

 

予想していなかった株価の動きに動揺して、損切りして逃げてしまう個人投資家は非常に多く、機関投資家の策略とも言える、AIの動きにまんまとやられてしまう人が圧倒的に多いというのが現実です。

 

3:利確・損切りルールを「%」でルール化しすぎている

これについては、「えっ?」と思う方も多いかもしれません。

なぜなら株初心者向けの本に、よく書かれているルールだからです。

 

何%上がったら利確、何%下がったら損切りというトレードルールを明確にしましょうといった内容です。

特に損切りについては、損失を最小限に抑える事が重要と強く書かれていますよね。

 

でも、AIのプログラム視点で見たらどうでしょうか?

 

仮にVWAP(当日の加重平均単価 )1000円の株が合ったとします。

※わかりやすく1000円程度の株価で買った人が多いと考えてください。

 

となると、5%落として950円を割ったら、損切りする人が多いという事ですよね。

そこでAIは売り玉を見せて圧力を空けたり、売り崩して、個人投資家の狼狽売りを誘い、945円とか5%を割るラインまで株価を下げる働きかけを行います。

 

そして個人が手放して安くなった株を買って、また利益を出します。

 

逆に5%で利益確定を狙っている個人投資家が多いとなると、4.8%ぐらいで上昇が止まり、折り返します。

理不尽とも言えるこの動きですが、書籍や初心者向けの情報に右に習えで従っていると、こういう目によくあうので注意しましょう。

 

4:投資のスタンスがすぐにブレる。

中長期目線で成長しそうな会社に投資し、しっかりホールドする。

実はトレード技術の無い株初心者にとっては、この方法が一番勝ちやすいんです。

 

ですが、大きな押し目・調整局面が来て、含み損が出ると怖くなって慌てて手放ししてしまう。

その後、株価が回復し、売ったときよりも上がって後悔する。

こういう人は非常に多いです。

 

また、中長期目線での投資スタイルと決めていたはずが、好材料が出た株に「これはチャンス!」と飛び乗って高値づかみをしてしまい、中長期スタイルで出していた利益を1日で溶かしてしまう。

こんな事もよくあります。

 

逆にデイトレードのスタイルで、持ち越しはしないと決めていたのに、含み損を抱えた株を翌日に持ち越してギャップダウンで損失拡大。

こういうパターンもあります。

 

目先の利益・損失にすぐ動揺して、トレードスタイルをブレさせてしまい、その結果負ける。

後悔しかない負け方なので、一度決めた投資スタイルはしっかり守る必要があります。

 

5:信用取引で全力賭けしてしまう

信用取引は、信用取引口座を開設し30万円以上の証拠金を口座に入れておけば、3.3倍までレバレッジをかけて取引ができる仕組みです。

100万円あれば330万円、300万あれば約1,000万円の資金を動かせるわけです。

 

保有資金よりも多く運用できるため、大きく利益を伸ばせるチャンスがある一方で、資金を大きくロスしてしまうリスクもあります。

信用取引で買った株が値下がりをして、委託保証金率の維持率が30%を割ってしまうと新規の信用取引ができなくなります。

 

それどころか、25%もしくは20%を割ってしまうと、「追証」が発生し、追加の証拠金を入金しないといけなくなります。

追証に対応しないと強制決済で損が確定してしまい、口座に預けていた資金以上の損失が出た場合は不足金の入金が必要となります。

 

このようなリスクを回避するためにも、信用取引の全力賭けは避けるべきです。

 

信用取引には取引手数料の面や、同じ銘柄を一日に何度も売買できる回転取引ができるなど、色々なメリットがあるので、そういったメリットだけ活用してレバレッジをかけずに1倍の範囲で運用することも可能です。

 

初心者のうちは信用取引の全力掛けを避けるのが無難ですので、覚えておいてください。

 

6.場中に板を見ないスイングトレードをしてしまう

実は2021年現在、スイングトレーダーは株式市場で非常に負けやすくなっています。

その理由は、スイングトレーダーが最もAIアルゴリズムに狙われやすいからです。

 

個人投資家が群がっている銘柄は、AIがふるい落としと言われる売り崩しをかけてきたり、朝一の寄り付きの場面で大幅なギャップダウンを仕掛けたりと、大きな揺さぶりをかけてきます。

 

サラリーマンの方などに多いのですが、場中に板の値動きを見れないスイングトレーダーは、板の動きで危険を察知して逃げることもできなければ、早めのロスカットをしたり、ナンピンしたりする対策も取れません。

 

つまり、非常に無防備という事です。

場中に板を見れない分、ロスカットの設定を入れているスイングトレーダーも多いので、後で気づいたらロスカットで損失が確定していたというオチにもなりがちです。

 

  • 好決算の期待で、決算が近いタイミングで保有する。
  • 好材料が出た銘柄に飛びつく。

 

こういったトレードで持ち越しをすると、AIプログラムに狙われるリスクが非常に高まります。

 

同じ銘柄を保有する場合でも、持ち越すよりも毎日、寄成で買って大引けで売る設定を繰り返した方がよっぽどリスクは回避できますので覚えておいてください。

 

7.デイトレードで技術を磨かず諦めてしまう

デイトレードはリスクが高い・難しいという事を書いている本やネットの記事は沢山ありますが、トレード技術さえあれば短期的にも長期的にも最も利益を伸ばしやすいのがデイトレードです。

 

1日で決済が完了するので、含み益も含み損を持ち越すことはせず、その日で完結します。

リスクという意味でも、持ち越しをしない分、AIによる寄り付きギャップダウンのリスク、NYダウの暴落による連れ安ギャップダウンのリスクも回避できますし、場中に板を見れるので、予想外の動きにも早めに対処できます。

 

つまり、無防備にAIプログラムの標的にされるスイングトレーダーよりも、デイトレードの方がよっぽどリスクの低いトレードスタイルなんです。

 

もちろん、明日陽線になる株(始値よりも終値が高い)、場中に上昇する株を選定してトレードする必要があります。

※空売りの場合はその逆ですが、初心者にはリスクが高過ぎるためオススメしません。

 

デイトレードは経験を積み、技術を磨けば、どんどん稼げるようになっていくもので最初から連戦連勝できる人はほとんどいません。

それなのに、少しの失敗ですぐに諦めてしまう人が非常に多いんです。

 

デイトレードで技術を磨かずに諦めてしまうのは最ももったいない種類の撤退の仕方だと思いますので、ぜひ諦めずに技術を磨いていきましょう。

 

まとめ

個人投資家が生き残るためには、市場を動かしているのは機関投資家であり、AIである事を理解し、その上でどう立ち回るか?を考える必要があります。

みんなと同じ行動をとっているとAIの餌食になるだけです。

 

本に書いている事を疑って、自分で研究できる、実践でトライ・アンド・エラーを繰り返せる人の方が生き残るチャンスが高まります。

当サイトでは個人投資家が勝つため、生き残るための方法について本気で解説してきますのでよろしくお願い致します。